発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003308694
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術前にMRIを撮影できた特発性手根管症候群35例38手を対象に造影MRIの有用性を検討した.男性3例,女性32例で,右24手,左14手であった.年齢は41~85歳,平均58.6±11.5歳であった.MRIにて術前に手根管部のT1強調画像及びGd-DTPA静注後のT1強調画像を撮像し,横断像で正中神経及び腱滑膜に造影効果がみられるかどうかを検討した.正中神経の造影効果は38手中33手86.8%に認められた.又,腱滑膜では38手全例に造影効果を認め,浜田らの病期分類では正中神経の造影効果はgrade 1で10手中8手,grade 2で20手中17手,grade 3で8手中8手に認められ,Gdによる造影MRIは診断に有用であると思われた.しかし,造影効果と臨床重症度及び電気生理学的所見との間には明らかな関連性は認められなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2003