発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003226066
- 有料閲覧
- 文献概要
37歳男.左股関節痛を主訴とした.バイクで走行中に乗用車と正面より衝突,転倒した.画像所見より,脱臼を伴わない左大腿骨頭及び頸部骨折が疑われ手術を行った.後側方切開で進入し,関節包切開のさい多量の血性関節液がみられ,関節包に損傷のないことが確認できた.骨頭は中央より大腿骨長軸方向に骨折し,頸部は骨頭直下で骨折していた.骨頭抜去時に骨頭の前方は円靱帯と強固に付着し,更に前方関節包の損傷もなかったことから,外傷時に脱臼がなかったことが確認できた.また,臼蓋軟骨に軽度の損傷が認められた.術前の画像所見から骨接合術は極めて困難で,大腿骨頭壊死の発生する可能性が高いことから,人工骨頭に置換した
©Nankodo Co., Ltd., 2003