発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007085023
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63歳女。1年8ヵ月前に右大腿骨転子部骨折に対しcompression hip screw(CHS)術および回旋予防のための海綿骨スクリュー刺入術を受け、3ヵ月で骨癒合が得られ杖歩行で退院した。その後、ときどき右股関節痛を自覚したが、階段昇降を契機として歩行困難に陥った。体格指数は35.4と肥満体型で、単純X像では大腿骨頭下骨折を認め、CHSの抜去および人工骨頭置換術を施行した。病理組織標本は骨硬化の強い骨であり、陳旧性の骨折であった。また、術後施行した腰椎骨密度検査では1493g/cm2と著しく高値であった。海綿骨スクリューの先端への応力集中や著しい骨硬化に伴う骨弾性低下および体重が骨頭下疲労骨折の原因と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007