臨床室
術後に骨頭下骨折とテレスコープ・カットアウトがみられた大腿骨頸基部骨折の1例
増井 文昭
1
,
斎藤 雅人
,
尾立 和彦
,
伊藤 吉賢
,
為貝 秀明
,
白旗 敏克
1千葉西総合病院 整形外科・関節外科センター
キーワード:
X線診断
,
股関節部骨折
,
髄内固定法
,
大腿骨頸部骨折
,
X線CT
,
人工器官機能不全
,
股関節置換術
,
骨折-補綴物周囲
,
MPR (Multiplanar Reconstruction)
Keyword:
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Hip Fractures
,
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Periprosthetic Fractures
pp.644-648
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017388799
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85歳女性。大腿骨頸基部骨折に対してIMネイルによる観血的整復固定術を施行したが、術後7ヵ月に股関節痛が出現した。単純X線およびCTでは骨頭下骨折とラグスクリューのテレスコープ・カットアウト、臼蓋の破壊がみられ、人工股関節全置換術を行った。本症例の骨頭下骨折、テレスコープ・カットアウトの原因として、高齢に伴う骨脆弱性、ラグスクリュー方向の軸圧による圧潰、骨頭・頸基部の境界部へのストレス集中、ネイルの後壁損傷による回旋不安定性増加、骨頭への血流低下などが考えられた。
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