発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003185408
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71歳女.慢性関節リウマチ(RA)と診断され,両足矯正骨切り術,右手関節形成術,両側の人工膝関節全置換術(TKA)・人工股関節全置換術(THA)を施行されたが,THAは術後脱臼のため再置換術を受けた.誘因なく左足部痛が出現し,徐々に増悪し,疼痛激しく,蒼白,運動不能,知覚脱失症状も出現した.左膝単純X線像で弛みは認めなったが,側面像で過伸展を呈した.左下肢動脈造影では股関節付近の血行は保たれていたが大腿遠位から膝窩を経て分枝部にいたる広範囲で血栓形成によると考えられる血行の途絶を認め,膝窩動脈レベルで完全閉塞に至っていた.膝窩動脈レベルでの下肢動脈閉塞と診断し,高齢で血行再建術は困難と考え,血栓溶解療法を思考した
©Nankodo Co., Ltd., 2003