発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010089969
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胸膜外発生solitary fibrous tumor9例を対象に、腫瘍の大きさ・深さ、MRI所見、予後および免疫組織化学的所見について検討した。その結果、深さは皮下発生6例、筋肉内2例、後腹膜腔1例であった。MRIは7例に行われ、T1強調像では筋肉と等信号で、T2強調像では均一から不均一な高信号を示していた。ガドリニウム造影は4例に行われ、3例は腫瘍の辺縁に造影効果がみられ、1例は腫瘍全体に造影効果がみられた。予後は後腹膜腔発生の1例に術後6ヵ月で局所再発が、術後9ヵ月で肺転移がみられ腫瘍死となったが、残り8例は無病生存であった。免疫組織化学的所見は全例がCD34とビメンチンが陽性であった。MIB-1染色は8例に行われ、MIB-1 labeling indexは5%未満6例、5%以上10%未満1例、10%以上1例であった。10%以上1例は後腹膜腔発生例であったことから、MIB-1 labeling indexはsolitary fibrous tumorの経過を予測する指標になると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009