発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002229414
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14~15歳の高齢ブタ,19~20歳の超高齢ブタ各6頭のL2~L5を用い,新鮮脊椎標本を作製し,ハイドロキシアパタイト(HA)顆粒による脊椎椎弓根スクリュー固定性の増強効果を検討した.標本の正面骨塩量はそれぞれ0.75±0.09g/cm2,0.63±0.08g/cm2であった.椎体前方あるいは前側方の皮質が穿破し,HA顆粒がわずかに露出していた標本が高齢ブタで1個,超高齢ブタで2個存在した.ブタの標本の形態はヒトのL4と近似していた.高齢ブタの一部ではHAスティックの本数が増すにつれて引き抜き強度が増加し,対照群の2.1倍のものもあった.骨粗鬆化のある腰椎にHAスティックを4本以上使用した場合,椎弓根スクリューがHA顆粒と海綿骨との境界線を通過して,引き抜き強度が減少する危険性が考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002