発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002181572
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59歳女.右足外果骨折を受傷し,保存的治療を受けていたが,右母趾の屈曲時および屈曲から伸展時に,弾発現象とそれに伴う内果部の疼痛が出現した.X線所見では,外果骨折は治癒していたが著明な骨萎縮像がみられた.MRI T1強調画像では長母趾屈筋腱は低輝度,T2強調画像では高輝度を呈しており,腱の炎症,浮腫などが推測された.弾発現象や疼痛が続くため,腱鞘切開術を施行した.長母趾屈筋腱のfibro-osseus tunnelは肥大し,これを切開すると腱は紡錘状に変性肥大し表面に一部浮腫状の変化がみられた.腱の部分断裂やささくれなどはみられなかった.術後1年の現在,症状は消失し経過は良好である
©Nankodo Co., Ltd., 2002