発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007076377
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17歳男性。患者はサッカー中に右母趾を強打し、疼痛出現で近医へ受診となった。X線にて種子骨の陥入を伴った右母趾趾節間(IP)関節脱臼と診断されたが、整復は不能であった。そのため著者らの施設へ紹介受診となった。X線ではIP関節裂隙の開大と種子骨の関節内陥入を認め、腰椎麻酔下に整復術を行った。まず関節鏡視下に整復を試み、母趾背側IP関節直上で約5mmの皮切を2ヶ所加え、プローブで種子骨を底側に圧排した。しかし、整復が不能であったため、イメージ透視下で皮切部よりエレバトリウムを挿入し、種子骨を底側に押し込みつつIP関節を伸展させて腫子骨を関節外に整復した。その結果、術後、3週間のシーネ固定で踵歩行とし、シーネ除去後に自動運動、全荷重を許可することができた。現在、術後3ヵ月経過でクラブ活動が可能となり、関節裂隙の開大も改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2006