長母趾屈筋腱障害の診断と治療

はじめに

長母趾屈筋（flexor hallucis longus；FHL）腱障害 はバレエダンサー，特につま先で体重を支えて踊 る女性クラシックバレエダンサーに頻発し1)～7)， dancer’s tendinitisともよばれている2)。そのほか， 長距離ランナーやサッカー選手，テニスプレーヤー などのスポーツ選手や一般人にも散見される8),9)。 本稿では皮下完全断裂10)～ 22)を含め，自験例（200例 あまりの手術例）中心にFHL腱障害の診断と治療 について文献的考察を加え，記述する。