発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002180078
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大腿骨頸部内側骨折14例(52~89歳)を対象に,Hanssonピンを用いて手術を行った.山本らの修正Garden分類でstage I,IIがそれぞれ3例,stage IIIa,IVがそれぞれ4例であった.臨床評価は手術前後の歩行能力の変化で行い,独歩,杖歩行,歩行器歩行,車椅子,寝たきりの5段階で評価した.X線学的評価は骨癒合,頸部短縮,偽関節,骨頭壊死について行った.手術時間は平均49.5分で,1例は観血的整復術を行った.荷重開始時期はstage I,IIでは平均14日で,stage IIIa,IVでは平均23日であった.全荷重時期はstage I,IIでは平均31日で,stage IIIa,IVでは平均46日であった.歩行能力が低下したのは2例で,それ以外はほぼ受傷前と同レベルに改善した.stage I,IIの6例とstage IIIaの4例は骨癒合を得られたが,stage IVの4例は骨癒合を得られず偽関節となった.頸部短縮はstage I,IIでは平均3mmで,stage IIIa,IVでは平均8.5mmであった.骨頭壊死はstage IIの1例に認めた
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