発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002180077
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大腿骨頸部骨折835例(60~103歳)を対象に,retrospective studyを行い,両側大腿骨頸部骨折94例(A群)の特徴および片側大腿骨頸部骨折741例(B群)との差異について検討した.A群の初回骨折時の平均年齢はB群と有意差はなかったが,第2回骨折時の平均年齢は有意に高齢であった.A群の初回骨折から第2回骨折までの期間は平均4.28年間であり,3年以内に約半数の患者が,5年以内に71.2%の患者が第2回骨折を受傷していた.受傷原因は,両群ともに65%以上が立位の高さからの転倒であった.椅子・ベッドからの転落・転倒に関して,A群の第2回骨折時は初回と比べ3倍以上に増加していた.既往症については,A群では有意に痴呆を有していたが,その他の疾患について比較検討したが両群間に有意差はなかった.骨折前と退院直後の歩行能力については,A群の低下が著明であった
©Nankodo Co., Ltd., 2002