発行日 2002年1月1日
Published Date 2002/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002132427
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
脊椎手術を行った悪性血液疾患10例を対象とし,麻痺の原因とその程度,麻痺発生から手術迄の期間,術前診断の有無,手術方法,術後経過と予後を調査した.疾患の内訳は,悪性リンパ腫4例,多発性骨髄腫5例,顆粒球肉腫1例であった.手術は全例に椎弓切除による後方除圧と,可及的な腫瘍切除を行った.1例を除く全例に,術後に放射線療法と化学療法のどちらか一方,又は両方を行った.6例が原疾患又はその合併症で死亡した.死亡6例中5例では,最期まで麻痺の再発は生じず,術後に回復したレベルを保った.生存例4例の経過観察期間は平均2年4ヵ月であり,全例に麻痺の再発はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2002