発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002062272
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頸椎手術を施行した高齢者104例(男58,女46,手術時年齢70~92歳)の成績を検討した,疾患は頸椎症性脊髄症52例,頸椎脱臼・骨折14例,頸椎後縦靱帯骨化症(OPLL)12例,環軸椎亜脱臼11例,頸椎症性神経根症5例,頸椎頸髄腫瘍5例,その他5例であった.頸椎症性脊髄症及びOPLLにおいて,外傷は各々4例,1例に認め,罹病期間は平均5.8年,7.2年,術前JOAスコアは9.7点,7.2点であった.術後1~4年5ヵ月の経過観察で,JOAスコアの平均改善率は頸椎症性脊髄症35.3%,OPLL44.2%で,両者を合わせると36.8%であった.又,頸椎脱臼・骨折例では,Frankel分類で1段階以上の改善又はD以上は5例のみであった.環軸椎亜脱臼例では,Ranawat分類で1段階以上改善はpain gradeでは全例,neural decifitでは4例であった.なおボランティア22例(平均78.8歳)のJOAスコアは平均14.8点で,下肢機能と排尿障害の点数は低く,これらを考慮した評価法の必要性が示唆された
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