発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001155268
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5年以上のX線像での経過観察が可能であった慢性関節リウマチ(RA)41例の上位頸椎について,保存的治療下の自然経過と手術適応のタイミングを検討した.上位頸椎RAの自然経過は前方亜脱臼(AAS)と垂直亜脱臼の推移により6群に分類できた.C1/C2間にAASを生じた第2群は第3,4,5群への過渡期にあるものと考えられ,RAのコントロールが不良で(平均赤沈値50mm以上),頸椎の外固定をおろそかにした症例では脊髄症状を生じる可能性が高かった.また,C1/C2間は骨癒合することが多く,外固定を工夫しながら赤沈値が50mmを越さないようにRAの活動性をコントロールすることが手術の可能性を低くすると考えられ,5~8年の注意深い観察が必要と思われた.なお,C1/C2間の骨癒合の判定にはCTが有用であった
©Nankodo Co., Ltd., 2001