発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002030535
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慢性関節リウマチの頸椎脊髄症に対してC3~C7棘突起縦割式脊柱管拡大術(症例により環軸椎固定術,Cドーム形成術,椎間関節固定術を追加)を施行した9症例(男3例・女6例,手術時平均63.0歳)の術後成績,X線像変化について検討した.入院時のRanawatのclass分類は全例III(IIIA;3例,IIIB;6例)であった.術後経過観察期間平均17.6ヵ月での臨床成績では,class IIIBの6例がIIIAに改善し,IIIAの3例中1例はclass IIに改善した.入院時JOAスコアは5.4±1.2点で,ハローベスト装置を平均10.7週装着後,術前JOAスコアは5.9±1.3点であり,術後は9.0±2.0点と有意に改善し,調査時点も9.4±3.4点と維持されていた.X線学的評価では評価可能であった7例中,術前と比して椎間板腔の狭小化が3例,椎体の癒合が2例,垂直亜脱臼進行が1例,新たな環軸椎前方亜脱臼出現が1例,軸椎下亜脱臼の改善が2例に認められた.以上より棘突起縦割式脊柱管拡大術は有効な術式と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2001