発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002058005
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19歳男.交通事故で強打し右膝痛を来たした.単純X線で膝蓋骨下極付近の横骨折と,その中枢側に関節面の陥没を認めた.断層X線では横骨折の転位は少なかったが,関節面の陥没は上下長10mm,深さ8mmであった.全身状態が落ち着いた後に骨接合術を行った.手術所見で,中枢骨片の関節面に陥没を認め,関節軟骨は陥没面に欠損なく残存していた.エレバトリウムで関節軟骨を持ち上げ解剖学的に整復後,1~2mmのハイドロキシアパタイト(HA)顆粒を充填した.引き寄せ鋼線締結法で横骨折を固定し,手術を終了した.術後1年経過し,膝痛はなく,全可動域を獲得していた.単純X線像では骨とHA顆粒との連続性を認め,MRIでは良好な膝蓋骨関節軟骨を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2001