発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002056589
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29歳女.夫婦生活で夫に股関節開排を強制されることが続き,徐々に右股関節痛が出現した.関節可動域は屈曲110°,伸展15°,外転45°,内転20°,外旋5°,内旋90°で,屈曲と外旋が制限されていた.又,90°屈曲位での外旋で疼痛が誘発された.単純X線所見で臼蓋形成不全はなく,MRI,関節造影でも異常所見はなかった.関節造影施行時に1%キシロカインを注入したところ,疼痛,可動域制限とも消失した為,関節内病変を疑い,股関節鏡検査を行った.前方よりの70°の斜視鏡を用いて鏡視したところ,関節唇の前外側部にL字状断裂を認め,断裂部辺縁には軽度の滑膜の増生があった.この断裂部をベイパー高周波蒸散システムにより蒸散させた.術後4週で退院し,可動域制限,疼痛はなく,6ヵ月経過で再発はない
©Nankodo Co., Ltd., 2001