発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001192671
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2例(58歳男,55歳男)の関節水腫を主症状としたCharcot肘関節を報告した.2例とも脊椎空洞症と糖尿病があり,1例は他医での穿刺により感染を併発していた.滑膜切除術を選択し,滑膜組織を確実に切除するためにcapsulo-synovectomyを行った.1例は手術創の閉鎖不全と滑膜の増生,他の1例では術後早期からの関節水腫の再発を認め,2例とも再手術となった.再手術時には拡張した関節腔全体に滑膜の密な増生を認め,さらに徹底したcapsulo-synovectomyを行った.関節腔側から周囲の筋組織が完全に露出するまで,増生滑膜を関節包とともに切除した.骨表面を被覆して増生した滑膜組織も完全に掻爬した.術後は圧迫固定を行ったが,一定期間は関節水腫が持続し,関節穿刺を余儀なくされた.その後は肘固定用装具により局所の安静を保つことで再生滑膜は正常化し,関節水腫も消失した
©Nankodo Co., Ltd., 2001