発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003025905
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症例1は坐位バランスの悪化を主訴とする42歳男.高所より転落して脊髄損傷となり保存的加療中L5Charcot脊椎を指摘された.入院時単純X線像でL4,L5の骨破壊像を認め,動態撮影では不安定性を認めた.以上より,外傷性脊髄損傷後のCharcot脊椎と診断した.手術は自家腸骨を使用してL2から腸骨まで後側方固定術を行った.症例2は56歳女.主訴は歩行不能である.精神分裂病のため加療中,徐々に下肢の筋力低下が進行した.単純X線像でL2~L4の高度の骨破壊像を認め,CT,MRIも同様であった.以上より,強力な向精神薬による痛覚低下が主因となった薬剤性後天性痛覚低下症によるCharcot脊椎の疑いと診断した.手術は自家腸骨を使用した語側方固定術を行った.術後2週間で歩行が可能となり,術後6ヵ月には骨癒合が得られ,両下肢の筋力はほぼ正常化した
©Nankodo Co., Ltd., 2002