発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017392302
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60歳男性。便秘、貧血を主訴に、前医の消化管精査にて直腸癌と診断された。Fallot四徴症、間質性肺炎の既往があるハイリスク患者であったことから、当院へ紹介された。入院時、心エコーでは心機能の大幅な低下は認められなかったが、造影CTでは両下肺野に間質性肺炎を示唆する網状影、索状影を認めた。内視鏡および注腸造影では上部直腸に全周性の狭窄を呈する2型腫瘍を認め、造影CTで直腸傍リンパ節の軽度腫大を認めた。麻酔科、小児循環器内科、循環器内科の協力のもと、開腹下に手術を行った。開腹所見では腫瘍は直腸S状部から一部Raに存在し、低位前方切除術を行った。病理組織学的にstage IIの中分化型管状腺癌であった。術後は14日目に転院となった。
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