発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017380367
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30歳男。BMIが39.98の高度肥満で、喘息の既往があり、また職業が運送業で重い物を持つことが多いため再発の高リスク群と判断し、手術はメッシュを用いた腹腔鏡下手術を選択した。ポート配置の工夫として、1stポートの位置を臍ヘルニアの直上とした。臍ヘルニアは術後腹壁瘢痕ヘルニアと異なり、腹壁直下に癒着があることが少ないため、ヘルニア嚢を同定して切開するのみで容易に腹腔内へ到達し1stポート(径12mm)を挿入することができた。また、同ポートをメッシュ挿入用とすることで、側腹部のポート3本はいずれも5mmの細径ポートにすることができ、ポート抜去後の筋膜の閉鎖は不要であった。さらに、メッシュの固定完了後に臍部の切開創を利用して臍形成を施行することで美容上も優れた手術を行うことができた。
©Nankodo Co., Ltd., 2017