発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004259852
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11歳9ヵ月女.しっぽの存在と坐位での疼痛を主訴とした.心室中隔欠損症,動脈管開存が認められた.出生時より尾骨部にしっぽ状の突起があり,その上部くぼんでいたが放置していた.尾骨部には母指頭大の突起がみられ,表面は脂肪組織と思われる色の異なった部分が存在していた.突出した内部には硬い骨と思われる部分が触知された.仙尾部のX線像では二分脊椎はみられず,尾骨がやや長く描写されていたが,側面像では尾骨以外の骨は認められなかった.全身麻酔下にて腹臥位で手術を施行した.尾骨が正常と逆に背部に屈曲したためと判明し,反転し突出していた部分を脂肪組織とともに切除した.術後経過は良好で,1年以上経過した現在,再突出は認められず坐位でも苦痛はない
©Nankodo Co., Ltd., 2004