臨床と研究
腹腔鏡下虫垂切除術に対する虫垂断端処理の検討
北薗 巌
1
,
藤村 昌樹
,
佐藤 功
,
山崎 元
,
千野 佳秀
,
田畑 智丈
1第一東和会病院 内視鏡外科センター
キーワード:
結紮
,
手術創感染
,
虫垂炎
,
虫垂切除
,
腹腔鏡法
,
縫合法
,
後向き研究
,
治療成績
,
腹部膿瘍
,
緊急手術
,
手術時間
Keyword:
Appendectomy
,
Appendicitis
,
Ligation
,
Laparoscopy
,
Surgical Wound Infection
,
Suture Techniques
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Abdominal Abscess
,
Operative Time
pp.817-821
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015390506
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当院で急性虫垂炎の診断で腹腔鏡下虫垂切除術を施行した208例を対象に、単純結紮群111例(E群)と単純結紮+埋没群97例(E+I群)に分け、比較検討した。その結果、手術時間はE群よりもE+I群で有意な延長を認めたが、術後遺残腫瘍を含む他の項目については有意差を認めなかった。また、E群と比較しE+I群で、虫垂根部の炎症が強い傾向にあった。以上より、腹腔鏡下での虫垂断端の埋没縫合は多くの場合不要であり、虫垂根部に問題がなければ単結紮で十分である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2015