臨床経験
乳腺紡錘細胞癌6例の臨床病理学的検討
吉富 誠二
1
,
辻 尚志
,
高橋 友香
,
大原 信哉
,
橋本 好平
1岡山赤十字病院 乳腺・内分泌外科
キーワード:
癌腫
,
Cyclophosphamide
,
Doxorubicin
,
骨腫瘍
,
リンパ行性転移
,
乳房切除術
,
免疫組織化学
,
Ki-67抗原
,
アジュバント化学療法
,
アジュバント放射線療法
,
治療成績
,
Tegafur-Uracil
,
トリプルネガティブ乳房腫瘍
,
紡錘細胞
Keyword:
Carcinoma
,
Bone Neoplasms
,
Cyclophosphamide
,
Doxorubicin
,
Mastectomy
,
Immunohistochemistry
,
Lymphatic Metastasis
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Treatment Outcome
,
Ki-67 Antigen
,
Radiotherapy, Adjuvant
,
Triple Negative Breast Neoplasms
pp.739-743
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016291565
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
当科で2004~2013年に治療が行われた原発性乳癌568例のうち、組織学的に紡錘細胞癌と診断された6例を対象とし、「年齢」「病悩期間」「主訴」「腫瘍径」「病期」「病理組織学的所見」「治療法」「予後」などについて検討した。年齢は42~68歳(中央値56.5歳)、病悩期間は3~187日(中央値17.5日)、主訴は全例が「乳房腫瘤」、腫瘍径は1.4~6cm(中央値2.45cm)、病期はIが3例、IIが2例、IIIが1例であった。病理組織検査での腫瘍割面所見は「充実性」が3例、「嚢胞壊死性」が3例で、浸潤径は1.5~6cm(中央値2.0cm)であった。エストロゲン受容体とプロゲステロン受容体は全例が陰性であった。治療法は全例に手術が行われ、術前化学療法が1例、術後化学療法が4例、術後照射が3例に行われていた。予後(治療開始後転帰)は、無再発生存が5例(生存期間13~79ヵ月)、担癌生存1例(27ヵ月)であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016