Stage IV胃癌に対する外科治療戦略 切除不能胃癌に対する外科治療
胃癌腹膜播種による腸管狭窄に対する手術
落合 大樹
1
,
金光 幸秀
,
前田 将宏
,
深川 剛生
,
森田 信司
,
藤原 久貴
,
和田 剛幸
,
片井 均
1国立がん研究センター中央病院 大腸外科
キーワード:
胃腫瘍
,
緩和ケア
,
腫瘍播種
,
人工肛門造設術
,
腸造瘻術
,
腸閉塞
,
腹部X線診断
,
腹膜腫瘍
,
バイパス術
Keyword:
Enterostomy
,
Intestinal Obstruction
,
Palliative Care
,
Peritoneal Neoplasms
,
Neoplasm Seeding
,
Radiography, Abdominal
,
Stomach Neoplasms
pp.381-384
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016193404
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臨床現場においてしばしば経験する胃癌腹膜播種に伴う腸管狭窄の急性発症は,経口摂取困難による栄養障害だけでなく,誤嚥性肺炎などによる全身状態悪化を容易に引き起こす.その一方で,腸管狭窄に対する経鼻的減圧処置は,チューブの長期留置による患者の生活の質(QOL)の低下や,術後化学療法の妨げになりやすい.保存的治療が奏効しない場合は緩和手術が原則的に必要となる.しかし症状緩和,QOL改善に加えて,全身状態の早期改善や次期化学療法の迅速な導入実現への期待も多く,正確な術前・術中診断に基づいた適切な術式選択が必要とされる.
©Nankodo Co., Ltd., 2016