消化器外科領域におけるoncologic emergency
胃癌 胃癌腹膜播種による癌性腸閉塞
鍋谷 圭宏
1
,
松原 久裕
1千葉大学 大学院先端応用外科学
キーワード:
胃腫瘍
,
緩和ケア
,
結腸切除
,
腫瘍播種
,
人工肛門造設術
,
腸閉塞
,
腹膜腫瘍
Keyword:
Colectomy
,
Intestinal Obstruction
,
Neoplasm Seeding
,
Palliative Care
,
Peritoneal Neoplasms
,
Stomach Neoplasms
pp.692-698
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009246567
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切除不能進行・再発胃癌によるoncologic emergencyの一つに、腹膜播種による癌性腸閉塞がある。本症に対する外科的介入は人工肛門造設の可能性が高く、短時間での手術決定は容易ではない。消化器外科医は、患者と信頼関係を築き十分なインフォームド・コンセントを得て、合併症のない手術を心がける必要がある。患者ごとに目標を定め、入念な手術計画と精神的配慮ができるチーム医療のもとで行う外科的介入は、患者にとって有意義な緩和医療となる。これは消化器外科医が提供すべき高度な医療で、今後そのニーズは高くなると考えている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009