発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016152979
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32歳女。2歳時に左鼠径ヘルニア修復術の既往がある。左鼠径部の疼痛を伴う膨隆を主訴に当院を受診した。臨床経過および腹部単純CT所見より、左鼠径部ヘルニア再発の疑いで手術を行った。手術時所見にてヘルニアと思われた膨隆はヘルニア嚢と一塊になった白色の腫瘤であった。腫瘤は内鼠径輪を通じて腹腔内に連続性に進展し、腹腔内で子宮円靱帯、卵管と癒着しており、腫瘤のみ剥離・摘出した。術中所見・病理組織学的所見より鼠径部子宮内膜症と診断され、術後第8病日に軽快退院となった。術後2年7ヵ月の現在、再発はみられない。
©Nankodo Co., Ltd., 2016