発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014230549
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外鼠径ヘルニアに合併した有痛性腫瘤を伴う異所性子宮内膜症を2例経験した。症例1は40歳女で、10年前より右鼠径ヘルニアと診断された。右鼠径部の膨隆と痛みを自覚し、右鼠径ヘルニア嵌頓と診断された。右鼠径ヘルニア嵌頓の診断で緊急手術を施行した。病理組織学的所見はヘルニア嚢内に発生した異所性子宮内膜症と診断した。症例2は39歳女で、13ヵ月前より右鼠径部痛を自覚し、右鼠径ヘルニアを疑われた。ヘルニアのほか、異所性子宮内膜症や筋膜・子宮円索や軟部組織由来の腫瘤が疑われ、診断と治療目的に外科的切除を行った。病理組織学的所見で内鼠径輪周囲に発生した異所性子宮内膜症と診断した。2例とも術後早期に退院し、術後2年経過したが、症状なく再発を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014