門脈枝塞栓術・結紮術のすべて
門脈枝塞栓術の病態生理
上野 昌樹
1
,
山上 裕機
1和歌山県立医科大学 第二外科
キーワード:
Indocyanine Green
,
Technetium Tc 99m Aggregated Albumin
,
肝炎-ウイルス性-ヒト
,
肝再生
,
肝切除
,
肝臓
,
臓器サイズ
,
塞栓術
,
放射性核種イメージング
,
門脈
,
ずり応力
,
内皮細胞
,
類洞
,
黄疸-閉塞性
,
マルチモーダルイメージング
,
病態生理
,
腹部CT
Keyword:
Embolization, Therapeutic
,
Hepatectomy
,
Hepatitis, Viral, Human
,
Indocyanine Green
,
Liver
,
Liver Regeneration
,
Organ Size
,
Portal Vein
,
Radionuclide Imaging
,
Technetium Tc 99m Aggregated Albumin
,
Jaundice, Obstructive
,
Endothelial Cells
,
Multimodal Imaging
pp.873-877
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015292125
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門脈枝塞栓術(portal vein embolization:PVE)後肝再生の機序として,非塞栓葉の血流増大に伴う類洞内皮細胞へのずり応力増大があげられる.これに反応して,種々の肝再生をうながすサイトカインが放出され,約3~4週間にわたり肝再生は継続する.再生を阻害する因子として,慢性肝炎・閉塞性黄疸・術前化学療法などがあげられる.PVE後の評価としては,CTでの体積計算で増大率や増大能を算出し,あるいはindocyanine green(ICG)負荷試験の値とかけ合わせることで,術後の安全性評価に用いる.近年,99mTc-galactosyl human serum albumin(GSA)シンチグラフィとCTとの融合画像を用いた機能的肝体積の算出が容易となり,非塞栓葉の肝機能をより正確に評価できるようになった.
©Nankodo Co., Ltd., 2015