発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005290823
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65歳男性.患者は発熱,全身倦怠感を主訴とした.胸部X線では心拡大を認め,血液検査ではCRPの上昇を認めた.心エコーでは僧帽弁前交連部の疣贅と僧帽弁逆流(MR) III度を認めた.頭部CTでは多発性脳出血を認め,腹部CTでは脾膿瘍を認めた.以上より,脾膿瘍および脳出血を合併した感染性心内膜炎と診断した.本症例は難治性敗血症,巨大な脾膿瘍であったため,まず脾臓・胆嚢摘出術を行った後,二期的に僧帽弁形成術とmaze手術を施行した.僧帽弁形成術後3週間抗生物質を投与したところ,第30病日にCRPは陰性化した.術後3年経過現在,良好に経過中である
©Nankodo Co., Ltd., 2005