発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013380262
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症例は37歳男性で、下腹部痛を主訴に、近医にて腹壁膿瘍を疑われ、精査加療目的に当科紹介となった。血液検査では炎症反応の上昇を認め、腹部造影CTで臍尾側から下腹部正中にかけて55×50mmの膿瘍を認め、臍部からの膿培養結果ではBacteroides fragilisが検出された。以上より、腹壁膿瘍を伴った尿膜管臍瘻と診断し、保存的治療を開始したが下腹部痛は持続し、膀胱刺激症状が出現したため、初診より10日後に腹腔鏡下尿膜管切除術を施行した。術後経過良好で術後10日目に軽快退院し、術後1年経過した現在、遺残膿瘍や臍炎の再発はみられない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013