発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009154668
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27歳男。臍部より膿性分泌物を認め、臍部痛が出現した。臍に発赤腫脹を認め、圧迫で膿様分泌物を排出した。血液一般検査ではWBC12000/μl、CRP4.03mg/dlと炎症所見を認めたが、尿検査で赤血球、白血球は検出されなかった。腹部CTで正中腹壁尾側に約6cmにわたって膿瘍形成を認めた。局所麻酔下に切開排膿術を施行し、Penroseドレーンを留置した。疼痛、周囲発赤腫脹は翌日には消失した。創処置、抗生物質内服による治療を行い、炎症を鎮静化させた。更に精査を進め、膿汁培養からStreptcoccus faecalisが検出された。腹部MRIでT1・T2強調像共に低輝度を示す腫瘤を認め、尿膜管臍瘻の診断で腹腔鏡下に手術した。術後経過は良好で第9病日に退院した。術後9ヵ月現在、臍炎の再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009