必読イレウスの診断から治療まで
機械的イレウス 単純性イレウス 腸管の癒着によるイレウス
衣笠 哲史
1
,
赤木 由人
,
白水 和雄
1久留米大学 外科
キーワード:
減圧
,
消化器外科
,
腸閉塞
,
発生率
,
腹部X線診断
,
水-電解質平衡異常
,
輸液療法
,
癒着
,
胃ゾンデ
,
維持液
,
イレウス管
,
タイミング
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Decompression
,
Intestinal Obstruction
,
Radiography, Abdominal
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Water-Electrolyte Imbalance
,
Incidence
pp.245-249
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012149340
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開腹歴のあるイレウス例では、まず癒着性イレウスを疑うが、癒着以外の絞扼性イレウスや麻痺性・閉塞性イレウスを確実に否定しておかねばならない。治療法は、(1)絶食で脱水や電解質異常に対する輸液療法、(2)腸管内の減圧療法、(3)bacterial translocationに対して抗菌薬の投与などが初期治療の柱となる。長期間の保存的治療で改善しないイレウス例に対しては、手術が選択されることがある。個々の患者の状態や減圧チューブからの排液量など客観的所見から、総合的に病態を判断し手術のタイミングを見逃すことがないよう、適切な治療をリアルタイムに選択していくことが重要と思われる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012