肝細胞癌update 2012
診断 肝細胞癌の診断法 ICG蛍光法、エラストグラフィ
井上 陽介
1
,
石沢 武彰
,
長谷川 潔
,
國土 典宏
1東京大学 肝胆膵外科・人工臓器移植外科
キーワード:
Indocyanine Green
,
肝細胞癌
,
肝切除
,
蛍光
,
術中期
,
組織弾性イメージング
Keyword:
Fluorescence
,
Hepatectomy
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Intraoperative Period
,
Indocyanine Green
,
Elasticity Imaging Techniques
pp.157-163
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012133343
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肝臓外科領域において術中診断、特に術中超音波はもっとも精度が高く、最後の切除前診断としてなくてはならない検査法である。しかし近年のmultidetector-row CT(MDCT)、ethoxybenzyl(EOB)-MRIの進歩により術前診断能も飛躍的に向上しており、術中ならではの新しい診断法が望まれている。本稿では、indocyanine green(ICG)蛍光法、エラストグラフィという二つの新しい手法につき解説する。ICG蛍光法はテレビモニターを通して観察する過程に新しい付加価値を与え、エラストグラフィは触らない触診法として、どちらもやがてくる鏡視下肝切除術における術中診断の新たな担い手として発展しうるとともに、開腹手術でもより精緻かつ客観的な診断を実現する可能性を秘めている。
©Nankodo Co., Ltd., 2012