発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012013950
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83歳女。81歳時に鼻腔悪性黒色腫切除術の既往があり、今回は嘔気、嘔吐を主訴に受診し、悪性黒色腫転移を疑われ手術目的に入院となった。造影CTで小腸は広汎に拡張し、骨盤内小腸に造影効果のある腫瘤像を二つ認め、開腹回腸部分節切除術を施行した。腫瘍は回腸末端より100cmの回腸に存在して腸重積をきたしており、口・肛門側とも10cmずつ離して腸管を切除した。25×40mmと20×20mmの腫瘍を回腸に認め、病理所見より表層はびらんを伴い粘膜下層へ進展し、メラニン顆粒を有する大型の異型細胞を認め、悪性黒色腫の小腸転移と診断した。術後6ヵ月現在、再発は認めていないが経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011