発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007346134
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65歳男。排便、排ガスの停止を認め、嘔吐、間欠的下腹部痛が出現し腸閉塞の診断で救急外来を受診した。腹部単純X線で小腸ガスが著明に増加し鏡面形成が認められ腸閉塞と診断した。腹部CTでは小腸に造影効果のある腫瘤を認めた。また腫瘤より口側の腸管拡張と腸管同士の陥入を認めた。周囲にリンパ節腫脹、腹水貯留は認めなかった。イレウス管造影では口側の腸管拡張と完全閉塞像を認めた。イレウス管挿入後もイレウス症状の改善は得られなかった。小腸腫瘍を先進部とした腸重積症と診断し開腹手術を施行した。回腸末端から120cmの部位に3.5cm弾性硬の亜有茎性腫瘤を先進部とした腸重積を認めた。病理組織所見より炎症性線維性ポリープ(IFP)と診断した。術後経過は良好で術後14病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007