発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010313479
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1(62歳男性)。胆嚢結石で腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)が行われ、術中Calot三角剥離時の出血で数回クリップにて止血した。しかし、その後、総ビリルビン値が上昇し、経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)で減黄しつつ内視鏡的胆道ドレナージを試みたが、ガイドワイヤーが通過せず、術後4ヵ月目に開腹術が行われた。総胆管前面はクリップを核とした硬く肥厚した結合組織に置換しており、右肝管レベルで胆管を切離し、Roux-en-Y法で胆道再建が行われた。症例2(67歳男性)。胆嚢結石で他院にてLCが行われたが、1年後から胆管炎を繰り返し、1年10ヵ月後に総ビリルビン値の上昇を認めたため、著者らの施設へ紹介となった。治療として減黄にPTCDが行われたが、胆道造影で総胆管レベルでの胆管の完全閉塞確認され、開腹手術が行われた。その際、分厚く変性した結合組織の中に、策状に萎縮した総胆管がみられ、これを総肝管レベルで切開し、Roux-en-Y法で胆道再建を行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2010