術前・術後に要注意 併存疾患の手術リスクと対策
基礎疾患併存例の手術 慢性肝疾患
平島 浩太郎
1
,
渡邊 雅之
,
斉藤 誠哉
,
木下 浩一
,
藏重 淳二
,
佐藤 伸隆
,
辛島 龍一
,
今村 裕
,
長井 洋平
,
岩槻 政晃
,
岩上 志朗
,
宮本 祐士
,
林 尚子
,
別府 透
,
馬場 秀夫
1熊本大学 消化器外科
キーワード:
肝硬変
,
肝切除
,
胸水
,
術後合併症
,
腹水症
,
リスク評価
,
周術期管理
Keyword:
Ascites
,
Hepatectomy
,
Liver Cirrhosis
,
Postoperative Complications
,
Pleural Effusion
,
Risk Assessment
,
Perioperative Care
pp.935-939
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010292450
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慢性肝炎、肝硬変などの慢性肝疾患患者は門脈圧亢進症に加え、網内系機能の低下が認められ手術リスクが上昇する。さらに肝障害などの宿主防御能が低下した状況では術後の治癒機転が遅延する可能性もある。肝障害患者のmajor surgeryでは術前に肝予備能を的確に評価し、その予備力に応じた術式の選択がきわめて重要である。全身状態、肝機能を十分に把握し、homeostasisを保ち、注意を怠らないことが慢性肝疾患患者の周術期管理には必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010