術前・術後に要注意 併存疾患の手術リスクと対策
基礎疾患併存例の手術 腎疾患
吉村 文博
1
,
春田 周宇介
,
河村 祐一郎
,
石川 健
,
川端 俊貴
,
石田 善敬
,
谷口 桂三
,
礒垣 淳
,
佐藤 誠二
,
金谷 誠一郎
,
櫻井 洋一
,
宇山 一朗
1藤田保健衛生大学 上部消化管外科
キーワード:
消化器外科
,
腎機能検査
,
腎臓疾患
,
急性腎障害
,
周術期管理
,
血液浄化法
Keyword:
Kidney Diseases
,
Kidney Function Tests
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Perioperative Care
,
Acute Kidney Injury
pp.940-944
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010292451
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血液浄化療法の発達に伴い、腎機能障害のある患者への消化器外科手術の適応の禁忌はほとんどないといってよい。血液浄化療法の導入されていない腎機能障害を伴う患者では、急性腎不全の予防のため術前腎予備能のチェックと、術中・術後の腎保護を行う必要がある。術中・術後は溢水または脱水となりやすく、電解質異常をきたしやすいため十分モニタリングをして管理を行うことが大切である。また糖尿病や心血管疾患を合併しやすく、術前に評価を行っておくことが重要である。腎臓内科医、麻酔科医との連携も必須である。
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