発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006184138
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54歳男性.患者は発熱,黄疸,呼吸困難を主訴に,精査加療目的で著者らの施設へ入院となった.当初,アルコール性肝硬変に合併した胸腹水に細菌感染が合併したと考え,抗生物質の投与を開始した.ツベルクリン反応は陰性であったが,発熱は持続し,胸腹水のADA上昇を認めたため,第8病日目より抗結核薬を併用した.しかし,第10病日目に患者の意識レベルは低下し,第11病日目には全身性痙攣が出現,髄液中のADA上昇を認め,結核性髄膜炎を強く疑われた.そこで,抗結核薬投与を引き続き投与したところ,第17病日目には意識は清明となり,神経学的合併症を残さず,第46病日目に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2006