必読 最新の肝切除(その2)
肝切除中の出血を減らす血行遮断の工夫
大坪 毅人
1
1聖マリアンナ医科大学 消化器・一般外科
キーワード:
肝循環
,
肝静脈
,
肝切除
,
外科的止血
,
術中管理
,
中心静脈圧
,
麻酔
,
失血-外科
,
Glisson鞘
Keyword:
Anesthesia
,
Central Venous Pressure
,
Hemostasis, Surgical
,
Hepatectomy
,
Hepatic Veins
,
Intraoperative Care
,
Liver Circulation
,
Blood Loss, Surgical
pp.457-460
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010193447
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肝切除中の出血源は流入路である肝動脈、門脈からの出血と、流出路である肝静脈からの逆流による出血がある。流入路の出血の制御はPringle法、片葉阻血、選択的Glisson鞘遮断により制御可能である。流出路からの出血は中心静脈圧との関連が強く、その制御として低中心静脈圧麻酔、肝下部下大静脈遮断、瀉血などが有効である。Total vascular exclusionは循環血漿流量の低下をきたすため、適応となるのは肝静脈や下大静脈合併切除をする症例に限定される。
©Nankodo Co., Ltd., 2010