術中出血の防止と止血の要点
右肝切除術
青木 琢
1
,
國土 典宏
1東京大学 肝胆膵外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
開胸術
,
開腹術
,
肝切除
,
外科的止血
,
失血-外科
Keyword:
Hemostasis, Surgical
,
Hepatectomy
,
Medical Illustration
,
Laparotomy
,
Thoracotomy
,
Blood Loss, Surgical
pp.1706-1711
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008117104
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右肝切除術における出血防止の工夫、出血時の対処法につき概説した。肝離断までの要点は、(1)開胸開腹による良好な視野の確保、(2)肝門での尾状葉門脈枝の確実な処理、(3)右副腎、短肝静脈、下大静脈靱帯の安全な剥離操作、である。肝離断は肝阻血下に行い、離断中は中心静脈圧、肝静脈圧の低下に努めながら、中肝静脈の分枝を確実に処理する。出血をみたときは、肝静脈根部を圧迫して出血をコントロールしながら、出血点に針糸をかけ縫合止血する。丁寧な剥離、離断操作、確実な結紮など、基本手技の積み重ねが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007