術中出血の防止と止血の要点
肝尾状葉切除術
田中 栄一
1
,
平野 聡
,
鈴木 温
,
佐川 憲明
,
市村 龍之助
,
橋田 秀明
,
鈴置 真人
,
七戸 俊明
,
近藤 哲
1北海道大学 大学院腫瘍外科
キーワード:
局所解剖学
,
肝切除
,
外科的止血
,
失血-外科
,
尾状葉
Keyword:
Anatomy, Regional
,
Hemostasis, Surgical
,
Hepatectomy
,
Blood Loss, Surgical
pp.1718-1721
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008117106
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肝尾状葉切除は、肝細胞癌あるいは転移性肝癌などに対する尾状葉単独切除と、胆道癌に対する肝葉切除に併施する尾状葉合併切除の大きく二つに場合分けできる。尾状葉へ分布する静脈系は、中肝静脈背面より分布するものと下大静脈より直接分布するものがある。これら静脈系からの出血の制御が出血量減少にもっとも肝要である。とくに中肝静脈よりの小分枝からの出血にはタココンブ(フィブリノゲン配合剤)の小片を出血点に正確に貼布することが有効である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007