発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002075509
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肝静脈側浸潤は,肝癌の主要な進展形式の一つである.肝静脈へ浸潤した肝癌に対して,これまで,グラフト移植6例,パッチ移植3例及び直接端端吻合1例の計10例に対して肝静脈切除再建を行った.1例を除き,いずれも肝機能は2週間以内に回復し,再建部は開存していた.また静脈再建に直接起因した合併症はなく,8例は術後4年以上生存した.肝静脈に浸潤した癌に対しては,静脈の再建を行うことにより,癌の根治性を損なうことなく,残肝機能も温存可能である.また肝静脈再建に際しては,手技が比較的簡略なことから直接端端吻合法が推奨される
©Nankodo Co., Ltd., 2001