発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010079905
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当科では成人臍ヘルニアに対して、鼠径ヘルニア用に開発されたProlene Hernia System(以下PHS;Ethicon社)またはMesh Perfix Plug(以下MP;Bard社)を用いた修復術を施行しており、良好な成績が得られているので手術手技も含めて報告した。これまでに20例に施行し、内訳はPHS使用例が4例、MP使用例が16例であった。手術に要した時間は、PHS使用例が平均77.8分、臍部切開によるMP使用例が平均22.5分、腹腔鏡下によるMP使用例が平均38分であった。出血量は、剥離面積の広いPHS例で約30mlと多かったが、MP例ではごく少量であった。手術翌日から全例が普通食を摂取し、術後疼痛はごく軽度で、創感染例はなかった。術後入院期間はPHS例が平均8.3日、MP例が平均6.5日で、術後平均4年8ヵ月経過しているが再発は1例も認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010