発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012220169
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2008年4月~2010年3月に施行した成人鼠径ヘルニア手術69例を対象として、半吸収性メッシュ素材の有用性を検討した。手術法は半吸収性メッシュ素材を用いたUHS法11例、Ultrapro plug(UPP)法17例、従来の非吸収性メッシュ素材を用いたmesh plug(MP)法16例、direct Kugel(DK)法25例であり、4群間で手術時間、術後在院日数、術後血腫の有無、メッシュ感染の有無を比較した。その結果、UHS法の手術時間はDK法と遜色なく、UHS法、UPP法では術後血腫の発生が有意に少なかった。UHS法は手術時間の短縮が可能であることに加え、従来の非吸収性メッシュ素材に比べて術後合併症の発生が少ないことから、術後quality of lifeの向上に貢献できる優れた手術法と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012