炎症性腸疾患 最近の動向
Crohn病 Crohn病における肛門病変の治療
二見 喜太郎
1
,
東 大二郎
,
酒井 憲見
,
三上 公治
,
紙谷 孝則
,
永川 祐二
,
富安 孝成
,
石橋 由紀子
,
二木 了
,
田中 亮介
,
石井 文規
,
張村 貴紀
,
前川 隆文
1福岡大学医学部附属筑紫病院 外科
キーワード:
Crohn病
,
ドレナージ
,
病的狭窄
,
肛門疾患
,
鎖肛
,
人工肛門造設術
,
直腸瘻
,
膿瘍
,
発生率
,
裂肛
,
直腸切断術
Keyword:
Abscess
,
Anus, Imperforate
,
Anus Diseases
,
Constriction, Pathologic
,
Crohn Disease
,
Drainage
,
Fissure in Ano
,
Rectal Fistula
,
Incidence
pp.1559-1564
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010040855
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Crohn病肛門病変に対する治療法の選択には麻酔下の検索とともに画像所見を加えた病態の評価が肝要である。局所の外科治療の目的は感染巣の制御にあり、肛門機能にも配慮したseton法ドレナージが第一の選択肢となり、痔瘻根治術の適応は限られる。Infliximabは感染巣を制御した後の導入が効果的であるが、安全性および長期的効果には問題が残されている。多発痔瘻に狭窄を合併した重症例あるいは長期難治例には癌合併のリスクもあり、直腸切断術も視野に入れた人工肛門を考慮する。
©Nankodo Co., Ltd., 2009