発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005060600
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直腸・肛門外科の外来診療の対象疾患は,痔核,裂肛,痔瘻などの肛門疾患の他に,炎症性腸疾患や肛門周囲の悪性腫瘍,感染性疾患と多岐にわたる.出血をきたす疾患の中では内痔核がもっとも頻度が高いが,悪性疾患を見逃さないように注意が必要である.また,出血の程度や部位を推定し,入院が必要か否かを判断する必要がある.疼痛をきたす疾患は肛門周囲膿瘍,血栓性外痔核,裂肛などがあり,なかでも肛門周囲膿瘍では切開・排膿などの速やかな外科的治療が必要となる.治療面では疾患の種類とその程度により薬物療法や手術療法を選択するが,疾患にかかわらず排便習慣と肛門衛生の指導が重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2005