外科医が知っておくべきウイルス肝炎の最新治療
肝炎治療は肝発癌のリスクを減少させるか
西口 修平
1
,
山本 晃久
1兵庫医科大学 肝胆膵科
キーワード:
Interferons
,
肝炎-B型
,
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
生存率
,
腫瘍過程
,
リスク
,
Lamivudine
,
無病生存
,
Entecavir
,
肝動脈塞栓術
Keyword:
Hepatitis B
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Interferons
,
Neoplastic Processes
,
Risk
,
Survival Rate
,
Disease-Free Survival
,
Lamivudine
,
Entecavir
pp.377-381
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009143155
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B型慢性肝炎への発癌抑制効果については、インターフェロン(IFN)よりも抗ウイルス薬のほうが、有効性が高いと考えられている。しかし、IFNはC型慢性肝炎・肝硬変に対し発癌抑制や予後延長効果を有し、特にHCV-RNAの持続的消失(SVR)例において顕著である。さらに、肝癌の再発抑止に関してもIFNの有効性が報告されている。その一方で、SVR例からの発癌も問題となっており、発癌抑制のためにはウイルス以外の発癌要因に対する総合的対策が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009